【スケジュール帳 2025の人気アイテム】 鯉のぼり

皮は鞣（なめし）と呼ばれる加工を経て革になります。鞣の方法で全く違う性質を持った革に仕上がります。作る物に合わせて鞣の方法や、すいて厚みを決めます。繊細な成形を必要とする小物には、タンニン鞣の水の浸透が良く鮮明に染まり、繊細で滑らかで柔らかので、表情に富んだ表現ができる羊革（ヤンピ）を使っています。

染色には、タンニン鞣に相性が良い塩基性染料を使用しています。透明感がある色合いで混色や塗り重ねが自在に行え、鮮明なグラデーションなと多彩な表現ができる、水でうすめ物を使ってます。ゴールドやシルバーなどにするときには、アクリル絵の具を、塩基性染料で染めた上に塗ります。

成形は、革は水分を含ますと柔軟になり、伸ばしたり、傷が付きやすくなる性質を利用します。反面乾くと硬くなり、水に戻しても、伸びた革や、傷が付いた革は、元には戻りません。小物の場合の成形は、染料時の染料の水分を利用します。

革は、染色してから形を変えて、整えます。それから完全に乾かし仕上げ剤を塗ります。仕上げ剤を塗った後には、水性塗料は、使えませんまん。アクリル絵の具は、膜のような役割をするので、成形後に塗ります。

皮は、人が一番はじめに出会った素材です。それだけに長く身近に置くと、愛着が湧いてきます。私は長く愛される物を作るように、心がけて、一つ一つ作っています。

この鯉のぼりの鯉は、羊革で作っています。卓上用に小さな鯉のぼりを作ったのですが、立てるの四苦八苦しました。土台を牛革で包むのが一番苦心したところです。色牛と言う深緑の革が、手元にあるので、始めからこれを使うと決めて作り出しました。物を作る時は、何にかの取っ掛かりから始め、出来上がった物は、結果です。

鯉の全身の大きさ、雄鯉と雌鯉のバランス、次に目の大きさをけっこう悩みました。ハトメ抜きで目を作っているのですが、大きさがい幾種類も有るとはいえ、大きさが決められているので、辛いところです。